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2012/11/09(Fri)Speydicatorはいかが?
取り出しましたるは……じゃ〜ん。エアフロ社のスペイディケイターというライン。国内ではあまりポピュラーではないですね。
SpeyとIndicatorという二つの単語でねつ造したちょっとお茶目な造語による商品名でもおおまかそのふんいきがつかめるとおり、これはインジケーターによる釣りのためのライン。横文字嫌いな方だけのために、私の拙い英語力でエアフロ社のテキストを拙訳(一部抜粋)すると……。
「……ありえんくらいでっけ〜ウキがくっついた、ありえんくらい長っげ〜ティペットについた、ありえんくらいの重〜いのモノを投げるためにデザインされたライン云々……」と、ある(語学的な細かいツッコミはなしということでよろしくです)。
また、このラインをデザインするにあたって同社は、一部のスティールヘッド・ジャンキーたちの協力を得てデザインしたにもかかわらず、そのヒトの「名は伏せておきたい」とも。なんか……含みが多い。
西海岸スティールヘディングの、その崇高あるいは孤高めいたイメージだけがどうしても先行してしまうわが国内では、いや……これはスペイに限らずの話だけど……フライフィッシングでのインジケーター=ウキ釣りとなると、頭から毛嫌いする人も少なくない。
しかしながら、かの地におもむいて実際に鋼鉄虹鱒釣りをやってみると、西海岸の一部エリアにはインジケーターによるスティールヘッド釣りにハードコアで熱狂的なジャンキーがいることがわかる。もとよりこんなぼくの証言より、今をときめく世界のエアフロ社が満を持してリリースしているたった8種しかないスペイラインの一つにこのウキ釣り用ライン「Speydicator」がラインナップされていること。これが何より「米国西海岸の鋼鉄虹鱒釣に浮釣り、是有!」の証左にほかならない。
生まれて初めてアメリカ西海岸エリア、ワシントン、オレゴン、北カリフォルニアのスティールの銘川をたずね歩いたのは16年前の釣り旅。なかでもこの「ウキ釣り」傾向が顕著だったのは、南オレゴンの鋼鉄虹鱒の銘川ローグ・リバーRouge Riverや、北カリフォルニアのアンプカ・リバーUmpqa River、以上二つのエリアだっだ。
ロコの釣り人やガイドのツーハンドのタックルを見ると、フライラインの先端から50センチ以内に、必ずといってよいくらいデッカい「ぼんぼん」がくっついてた。かの地ではもう、圧倒的決定的破壊的にリグにインジケーターを付ける人がマジョリティで、まさに「イメージ先行」の日本で脳みそが固まっていたぼくにとっては黒船襲来というべきリグだった(今もなおインジケーターを使うスティールの話題は、国内の釣り関係メディアにおいてほとんど報道されていない)。
「ぼんぼん」の正体はコレ。シンセティックの編み紐。ちょうどアレに似てます。マイラーチューブの芯材に。このヒモ、南オレゴン・アシュランドAshlandの町にあるフライショップ、当時「アシュランド・アウトフィッター」にいたKen Morrishさんにもらった。Kenははるばる極東ニッポンから来たぼくに、イラストを交えながらリグや釣り方、天候や条件によるフライパターンの使い分けを説明をし、ローグ川のスティールの手なづけ方を教えてくれた。
編み紐(インジケーター)の使い方はかんたん。必要な浮力を得られる適宜の長さにカットしてヒモをほぐし、リーダーのバットセクション先端にクリンチノットで結ぶだけだ(バットセクションの長さはライン先端から50センチくらい)。そこから先のティペット部分は、必要な強度のモノフィラメントを「通し」で使う。
ティペットとバットセクションとの接続は、クリンチノットで結んだインジケーターの根元(バットセクションのモノフィラ本線部分)に、パーフェクションループを作ったティペット部をチチワにして引っ掛けるだけ。Kenの話によれば、ティペットを別パーツとしてチチワで引っ掛ける影響で、インジケーターを含む極端に短いバットセクションに対してティペット部に角度がしっかりつく点もヘビー級ニンフをしっかり底で転がすうえでの利点の一つということだった。また、セクションの構成を二つに分けたことで、ウキ釣りにありがちなミスキャストなど何かのひょうしに仕掛けがグチャグチャにからまったとしても、あるいは、たとえ手がかじかむ厳寒期でも、ウキより下のリグ交換はつねに手早く行なえるんだとkenは教えてくれた。江戸前の釣りのような洗練された繊細さはまるでないに等しいけれど、この地の風土に鍛えられたまことに実戦的なシステムだなあと、ぼくは滅法感じ入ったのだった。
時は流れて16年……今年の冬、スペイディケイターのシステムに使おうと思っているインジケーター用のヤーンはこちら。
ずばり羊の毛。左はバージンウール(生まれてから初回の刈り込み時の毛)を家庭用洗剤で洗ったもの。右は刈り取っただけで未脱脂未洗浄、いわばラノリンオイルがたっぷり含まれた原毛です。
ともに十勝でサフォーク種(イングランド南部、北海の海に面したサフォーク州原産のヒツジ)をめん羊している人から、この冬糸紡ぎをするためにスタッフYが購入したもの。バージンウールはもちろん、未脱脂のほうは脂がしみ込んでいるので、浮沈といってもいい浮力があります。大きなサイズで使うので、あえて蛍光レッドやオレンジなどには染めないで使おうと。タンパク質ばんざい、です。
こちらがそのアップ。細かく波状に縮れた毛がキラキラ輝いてるのが見えます? この縮れっ毛がミソでその隙間にたっぷり気泡をまとうので浮力はばつぐん。それに、発砲系素材のウキに比べて軽い。さらには天然素材です。
ということで……愛用のリールから「デルタスペイ・フローティング」を巻き取り、スペイディケイターに巻き替えるのありました。新しいラインっていいっすね〜。つるっつるしてるぅ〜。
さ、この冬どんな結果が出るか、楽しみです。
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2012/08/13(Mon)はじめまして。
はじめまして!
北海道・十勝のフィッシングガイド・サービス、
ポロシリフライズ&ガイドのウェブログにようこそ。
十勝のこと、日々の釣りのこと、ウェブでご説明しきれないサービスのことなどを綴ります。
よろしくお願いいたします。
レッドバンドと黒点が美しい初夏のニジマス。
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